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<4>ウルトラ100kmマラソン参戦記

FPの話から離れて、2022年10月9日に参戦・完走した新潟県上越市における「第14回えちご・くびき野100kmマラソン」のお話をさせてもらいます。
<見ない・考えない・無かったことに>
 コロナ禍のレースということもあり、予想タイムが遅い順から30分刻みの4ブロックで出発です。私は3番目のスタートで制限時間は13時間のグループでスタート。10月といえども日没前のスタート・日没後のゴールは寒く、日中は暑いので体温調整も重要な対策です。
 まだ序盤の20kmエイド(飲み物・食べ物・トイレ休憩)を出て走り出した右コーナーの段差で、左足の足首をぐにゅっと捻り捻挫してしまいました。しばらく歩き、痛みと妙な感覚があるものの、見ない・考えない・無かったことにしようと自分に言い聞かせました。2万2000円もの参加費とトレーニングを思うと、ここで止めるわけにはいかない・・・
<獲得標高が足を痛みつけるコース>
 ウルトラマラソンは100kmの平地を走るわけではなく、普通は風光明媚な自然の中を行くレースが多いです。上越市の大小の山を越えるので、獲得標高という累積のアップダウンは1500mにも達します。従って、距離もさることながら、アップダウンが容赦なく足を痛みつけるのが特徴なのです。当然左足首を痛めているので、想定以上のダメージが蓄積していきます。それでも、だましだまし「クマに注意」という山間地域で50km中間点を迎えて5時間以内での通過です。
<無視できない痛みと違和感>
 中盤がほとんど山の中なので、左足首の痛みが意識のほとんどを占領していきます。その他にも筋肉痛も出始め、足の皮もむけ、豆もできるのがマラソンの常です。プロでもゴール直後にガクガクの光景がみられますよね。連続で70kmも走っていれば、ボロボロなのです。ついに80kmのエイドで走り出せなくなり棄権も考えましたが、ボランティアのスタッフが「あとわずか20kmです!」と言って完走を促してくれます。治療はできないが応急処置は出来るというので、足首を温めてもらい再スタートです。
<人間食べなければ頑張れない>
 終盤、考えることは「完走」の2文字だけです。でも身体は自由に動かないのが現実です。フルマラソンでも諸費カロリーが3000キロカロリーとされるので、口からエネルギーを入れないと身体が動かない時間帯です。ソバ、みそ汁、笹団子、チョコレート、おにぎり、そして普段絶対飲まないコーラが最高に効きます。糖分・水分・カフェインが摂取できますから。100kmの旅路を完結するには、とにかく食べることが重要なのです。
<達成感と自信の旅路100km>
 制限時間の13時間を時計で意識し、何とか完走できるペースを維持することだけで足を進めます。マラソンはフルマラソンもつらいですが、ウルトラマラソンは比較になりません。でも参加して良かったと心から思います、達成感はつらさの分だけ大きいものです。そしてこの苦しさが体験できたからこそ、他の苦しさも乗り越えられるような自信にもつながります。今では捻挫も笑い話となり、タイムは12時間44分31秒とぎりぎりでしたが、完走証とメダルは大切な宝物になりました。
                                                                  以上
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