ブログ

<16>企業生き残りのDX戦略

  皆さん、コロナウィルスの世界的大流行(パンデミック)で日本のデジタル化の遅れが露呈しました。DX(デジタルトランスフォーメーション)・IT・ICTなどのワードが飛び交っています。日本の賃金の伸び率が低い問題の根底に、日本の企業の成長力の問題もあります。今こそ企業生き残りのためのデジタル化が急務となっています。
<DX(デジタルトランスフォーメーション)とは>
    DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、どういうことを言うのでしょうか?まず、デジタイゼーション=特定業務、個人領域のデジタル化、点の問題です。次に、デジタライゼーション=一連のプロセスをデジタル化、線の問題です。そしてDXとは、プロセス全体をデジタル化するという、面の問題です。デジタル化を企業全体、業界全体、社会全体に普及させ、人出不足が叫ばれる中、人は人にしかできないことに特化し、働き方も改革を進めます。結果的に日本社会全体の生産性を向上させ、稼ぐ力を強化し、利益を増やし、賃金を増やす好循環を追求していくのです。
<デジタル化の役割>
    具体的にデジタル化の役割とは、生産性の向上=効率化、人が入力していたものを自動入力すれば早く間違いが無くなります。コスト削減=ソフトウェアやリモート操作を行うことで人件費を削減し採用難にも対応できます。女性活躍=現場作業・危険作業の無人化、クラウド化で女性の労働分野も広がります・業務改善=データ活用や共有を通じて付加価値向上や競争力強化が図られます。
<DX戦略と抵抗勢力>
    私も体験しましたが、DX化に抵抗、自分独自の方法を変えない社員=抵抗勢力が存在します。しかしDX化の目的は企業競争力の確保であり、古いビジネスモデルの変革にあります。デジタル化の対応如何では企業競争力の毀損も懸念される状況にあります。一気に進めるのではなく、自社に合ったDX戦略を模索しながら進めていく必要があります。小さく始めて大きく育てる展開に勇気をもって一歩を踏み出してください。
<経営者の責任>
    ビジネスモデルを変革するには、経営者の覚悟とリーダーシップが不可欠となります。つまり真のDX 化は経営者の責任であり、企業文化や企業風土を改革することにもなります。もし、経営者がDX化を現場に丸投げしたとしたら、その経営者は本質を理解していません。既得権益や古い体質にこだわる抵抗勢力の説得こそ、経営者の役割です。経済産業省「DXレポート」によれば、老朽化した情報システムや現場の抵抗によってDX化が遅れると、2025年以降、最大で12兆円の経済損失が生じるという「2025年の崖」を意識して前へ進んでいきましょう。
                                                     以上
PAGE TOP