皆さん、投資は怖いもの?という印象を持っていませんか。原因の一つは投資の手法を知らないこともあると思います。投資の基本は「長期・積立・分散」です。自分でまず基本方針を決めて、それを実践する方法の一つが投資信託です。どういった対象に投資をするのかは自分で判断します。資産構成(ポートフォリオ)は自分で決めます。ただ決めてしまえば、あとは毎月自動的に積立投資を継続できます。金額や投資対象などは、自分でいつでも変更できますので、ライフステージや家計状況に応じて見直しを行います。 <投資信託とは> そもそも投資信託とは、どういうものでしょうか?「投資信託(ファンド)」とは、投資家から集めた資金を一つにまとめ、運用の専門家が投資・運用する商品です。その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて配分されますが、運用成績は市場環境によって変動し、投資信託の運用によって生じた損益は、それぞれの投資額に応じて全て投資家に帰属します。銀行の預金などと違い、投資元本が保証されていないことには注意が必要です。 <投資信託の仕組み> 投資信託は「投資信託運用会社」で作られ、証券会社、銀行、郵便局などの「販売会社」を通じて販売されます。集めた資金は資産管理を専門とする「信託銀行」が保管します。運用会社は、投資について資産管理をしている信託銀行に指図(運用指図)します。 <投資信託の基礎知識> 「基準価格」・・・投資信託の値段のこと、取引単位は「口(くち)」と呼び基本的には1万口あたりの基準価格を公表 基準価格は1日に1つの価格・・・投資信託の購入・換金を行う価格(刻々と変動する訳ではない) 「分配金」・・・投資信託の決算が行われる際に支払う資金および仕組みのこと(毎月・年1回・半年毎など) 分配金には課税扱いとなる「普通分配金」と、非課税扱いになる「特別分配金」がある <投資信託のメリット> メリット1・・・少ない金額から購入(投資)が可能、NISA(少額投資非課税制度)の利用可能なファンドがある メリット2・・・株式・債券・REIT(不動産投資信託)などに様々な資産に分散投資を行うリスク分散が可能 メリット3・・・専門家により運用される、ファンドを選ぶのは自分だが運用はプロが行い手軽に投資を行える メリット4・・・透明性が確保される、毎日の基準価格が公表され値動きはわかりやすく、決算時には監査がある <リスクの種類とリターン> リスクは結果に不確実性があることで、リターン(収益)には振れ幅が存在します。「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」と言われるように、リスクとリターンは表裏一体の関係にある。 価格変動リスク・・・需給要因のほか政治・経済情勢、企業業績等の影響で価格が変動します 為替変動リスク・・・外国通貨建ての資産に投資すると、円高でマイナス、円安でプラスの影響がある 信用(デフォルト)リスク・・・債券等を発行する国や企業の財政難や経営不振により支払いができなくなるリスク 金利変動リスク・・・金利が変動する可能性のことで、金利上昇で債券は下落、金利低下で債券は上昇する <運用の留意点> 金融商品を選ぶには「安全性」「流動性」「収益性」を自分の投資方針に合うように選択する必要があります(適合性の原則)。 「卵は1つのカゴに盛るな」・・・投資先や投資時期などを分散させ、リスクを分散するということわざ 目論見書や運用報告書、過去の値動きの特徴(チャートの確認)で自分なりの判断を行う ※目論見書・・・投資信託の募集・販売の際に用いられる投資信託の募集要項や費用、運用の内容などを記載した書面 <投資信託の費用> 投資信託には様々な費用があり、費用は運用成績にも影響を与えます。 信託報酬・・・資産の管理・運用に必要な費用、運用会社・販売会社が受け取る その他の費用・・・外貨建て資産の保管費用、監査費用、印刷費用、参照指数の使用料など 総経費率=(信託報酬+その他費用)/投信の純資産総額 経費率が高い投信・・・純資産総額が小さい、新興国などの海外資産、複雑な手法、株式比率が高い、アクティブ運用 以上
